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小説

コンパニオン税理士【第六十八話】~反論書の作成①~

2014年09月16日

京都の税理士が綴るリアルな小説「コンパニオン税理士」

【第六十八話】~反論書の作成①~ 

 

週に一度、小説「コンパニオン税理士」を連載しております。

小説といっても、随筆のようなもので、私たちが経験した実話を題材にした小説です。
主人公は安田希子ちゃん。
夜はホステスをしながら、お昼は新人税理士として谷本先生の事務所で働いています。



(このお話はフィクションです。)

 

 
谷本先生は、またまた額に汗して、反論書の作成です。
忙しい中、本当にご苦労様です。
忙しい中、20万円位の加算金のことで、これだけの労力を使うなら、世の中を良くしようと思うことがないとできませんよね。

反論書の文章の中で、私の心に残ったものを記載します。

「納税者からの来署による個別の税務相談に対しては、課税庁が必要と判断した場合には教示することができるものとして事務手続を行っている」というものである。
すなわち、仮に他の相続人等からの協力が得られないという理由で税務署等に相談に行ったとしても、「もっと協力を得られるように努力すれば委任状等を持参することができる」と課税庁が判断すれば、「必要であると判断しない」という理由で本件特例に係る引継価格を教えてもらえないばかりか、「特定の居住用財産の買換えの特例」の適用をうけているかどうかさえ教えてもらえない可能性がある事務手続となっている。

このように、課税庁は、「特定の居住用財産の買換え特例」の適用を受けているかどうかを確認するためには、原則として相続人全員が来署するか、相続人全員の委任状を持参した場合に限り死亡した個人の申告書等を閲覧することができるとし、例外として、来署による個別の税務相談の場合には、課税庁が必要と反断した場合に限り教示することができるとしているが、その事務手続等については一般に開示せず、電話により問い合わせたとしても事務手続については教えることはないという対応をとっている。

さらに、来署による個別の税務相談であっても、「特定の居住用財産の買換えの特例」の適用を受けているかどうかについては課税庁の判断により教示するかどうかが決定されるという事務手続となっている。
しかしながら、いったん相続人による確定申告が誤りであることが発覚すると、それ以外の状況は全く変わっていないにもかかわらず、途端に関与税理士に対して、課税庁自らが「特定の居住用財産の買換えの特例」の適用を受けている旨を連絡し、来所した関与税理士に対して買換資産に引き継がれた取得費を口頭で説明するという手続きを行っている。

このように、相続人が確定申告を行ったかどうか以外に状況の変化がないにもかかわらず、その前後において「特定の居住用財産の買換えの特例」を受けているかどうかを確認する手続が大幅に変化するということがあれば、あまりにも課税庁の恣意に過ぎるというものであり、課税庁が少しでも税金を取るために意図的に情報を開示しないようにしているとも考えてしまうような状況であり、信義に反するものであるといえる。

また、納税者は意図的に課税を免れようとしていたわけではなく、「特定の居住用財産の買換えの特例」の適用の有無を知る方法を課税庁に尋ねていたのであり、手続きの教示さえ受けていれば正確な金額の納税ができていたのである。
また、経済的な見地からみても、「課税庁が必要と判断した場合には教示することができる」としている事務手続であれば、納税者や関与税理士が税務署に来所したとしても無駄足におわる可能性があるため、コストをかけてまで調査しないということは起こりうるから、適正な納税を実現するという観点からも不合理である。

反論書を提出してから、3週間ほどで、不服審判所から原処分庁からの意見書が送ってきました。
そして、反論があるなら、3週間ほどの期間を指定して、書面により提出するようにとのことです。



  
…つづく


 
 最後まで読んでくださりありがとうございました!
 
次回は
 コンパニオン税理士第六十九話「反論書の作成②

 
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