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コンパニオン税理士【第七十一話】~面談~

2014年10月06日

京都の税理士が綴るリアルな小説「コンパニオン税理士」

【第七十一話】~面談~ 

 

週に一度、小説「コンパニオン税理士」を連載しております。

小説といっても、随筆のようなもので、私たちが経験した実話を題材にした小説です。
主人公は安田希子ちゃん。
夜はホステスをしながら、お昼は新人税理士として谷本先生の事務所で働いています。



(このお話はフィクションです。)

 

 
不服審判所の担当者の方と、書記担当の方、お二人で事務所の方にお越しいただきました。
そして、私への尋問です。
谷本先生も同席していただいているので安心なのですが、ドキドキしてしまいます。
簡単な自己紹介の後、K京都税務署へ電話した時の状況を聞かれます。
担当官はにこやかに「電話和されたとき、音声案内に従って処理されましたか?」とか、「土地の所在地まで言った上で聞きましたか?」そんな質問から始まりました。
正直、細かいところまでは覚えていないので、私が、通常、行っている内容をお話しします。
電話の時に、どこまで突っ込んで聞いているのかが、大切なようです。
今から思えば、担当者の名前だけでも聞いておけばと反省しきりです。
もし、あの時、購入時の契約書が出てこなかったら、もっともっと聞いたのですが、あの、契約書を見る限り、買換えの適用を受けているとは思えませんからね。
谷本先生もおっしゃってます。
「季子ちゃん、今回の異議申し立ては、加算金がどうのこうのというのではなく、被相続人の持っている情報で、相続人に帰属したものについては、相続人独りの請求で情報がもらえるというのが肝やからね。」と。
私も頑張ります。
日本の税務行政が、国にとっても、納税者にとっても、より良いものになるようにと。
この審判の結果は、後日、お知らせしますし、訴訟になったときは、その内容等についても、皆様にお知らせします。
面談も済んで、1ヶ月過ぎたある日、担当審判官から電話がかかってきました。  
争点の確認表を送るので、内容を確認して気づいた点や不明な点があれば、○月○日までに連絡くださいとのこと。
でも、書類が着いてからたったの6日しかないじゃないですか。
それも、3連休を挟んで。
ということは実質3日間で、返答しろということです。
なんて、自分の都合しか考えてないんでしょう。
さすがにお役所だと思いながら、書類を眺めます。
まず、争いのない事実が書かれていて、そして双方の主張という形で請求人の主張と原処分庁の主張が並べて書かれています。
どちらの言い分もそれなりに理由があると思うのですが、私が言いたかった大切なことがスポッと抜けてました。
それは、反論書にも書いたことなのですが、『本件においては、審査請求人の確定申告の前後において、審査請求人が確定申告を行ったということ以外には何らの変化もなかった。
それにもかかわらず、確定申告前には電話等で問い合わせた際には「特定の居住用財産の買換えの特例」の適用の有無を知るための方法すら教示しなかったのに、確定申告後には関与税理士に対して「特定の居住用財産の買換えの特例」の適用の有無や買換資産に引き継がれた取得費を知るための手続きを教示しているのである。』それも、戸籍も実印も必要なく。
したがって、本件の原処分は納税者に対する不意打ちであり、適正かつ公平な課税及び徴収であるとはいえず、信義に反するものである。
つまるところ、税務署と税理士は協力しながら、適正な課税をして行こうと言いながら、加算税がかからないときには、情報を教えず、加算税がかかるようになってから内容を教えるのは、だまし討ちと一緒だという主張が抜けていました。
それを、電話で伝えたのですが、どんな風な主張に変わるか楽しみです。




  
…つづく


 


 
 最後まで読んでくださりありがとうございました!

 次回は
 コンパニオン税理士第七十二話「もう一つの夢

 

 
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