N分N乗・2分2乗 | ためばな | 京都府向日市の税理士事務所 谷税理士法人

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谷税理士法人のためになる話「ためばな」。当事務所のスタッフが朝礼時にスピーチした「ためになる話」をご紹介しています。

N分N乗・2分2乗


先日、自民党の茂木幹事長が少子化対策の一つの例としてフランスで導入され、子供の多い世帯ほど所得税が軽減される「N分N乗方式」について言及したというニュースがありました。
N分N乗方式とは、世帯課税所得額を「家族の数(N)」で除し、それに累進税率を適用して1人あたりの所得税額を算出した後、再び「家族の数(N)」を乗ずることによって税額を算出する方法で、課税単位を個人ではなく家族とする方式です。
また、課税単位を夫婦とすれば、2分2乗方式となります。
 
日本は個人単位での課税ですが、OECD諸国ではどの方式が主流なのか調べてみました。
□N分N乗方式・・・フランス
□2分2乗方式・・・ポルトガル・ルクセンブルク
□異なった税率表を用いた2分2乗方式と個人単位との選択制
  ・・・アメリカ、スペイン、アイルランド
□同じ税率表を用いた2分2乗方式と個人単位との選択制 ・・・ドイツ・ポーランド
□個人単位・・・日本、イギリス、オーストラリア他多数
  という事で世界的に見ても個人単位が主流ではあるようです
 
さて、N分N乘方式にすれば、出生数に影響を与えるのか?私は全く無い事はないと思いますが、大きな影響を与えるとは思いません。また家族課税や夫婦課税にすると、相対的に高所得者世帯が有利になるという批判もあります。そもそも、一定の税収を確保しなければいけないし、世界的には個人単位が主流という事は導入が難しいという事なのだと思います。
 
それでも、配偶者控除や基礎控除に稼得者個人の所得制限がかかったり、扶養の要件等で所得金額調整控除があったりと、税理士でも間違ってしまう程複雑になっている日本の現状、労働者人口の減少に伴う慢性的な人手不足等を考えると、女性の社会進出を阻んでいると言われる社会保険の第三号被保険者制度の改正を含めた、夫婦単位、家族単位の課税は検討に値するのではないかと思います。
 



本日の発言者:林田
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