2025年 社会保険扶養の壁 | ためばな | 京都府向日市の税理士事務所 谷税理士法人

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谷税理士法人のためになる話「ためばな」。当事務所のスタッフが朝礼時にスピーチした「ためになる話」をご紹介しています。

2025年 社会保険扶養の壁

来年は、「2025年問題」の年です。2025年問題とは、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となり、日本の全人口の約18%が75歳以上となることで医療や介護などの社会保障費の増大が懸念される問題のことです。そして来年は5年に1度の「年金改革」の年でもあります。
現在、会社員に扶養される配偶者は第3号被保険者に該当し、保険料の負担なしで年金を受け取れる仕組みになっています。これは多くの家庭で専業主婦が主流だった1985年の改正で導入された第3号被保険者制度です。女性の社会進出や少子高齢化が進んだ現代もこの制度は続いており、2025年問題を前に社会保険料収入の確保が急務となっていることからも、社会保険の扶養に関して何らかの変更が予想されています。
 
社会保険の適用範囲拡大は2022年から既に進んでおり、従業員数101人以上の会社で働くパートやアルバイトに対して、社会保険の加入義務が発生する年収の壁が106万円となりました。今年10月からは従業員数が51人以上の会社に適用されることも決定しており、社会保険に入らなければならない人がさらに増える見込みとなっています。
昨年10月から年収の壁を超えて働くための対策として「年収の壁・支援強化パッケージ」がスタートしましたが、これは2年間限定の制度となっていることからも2025年の年金改革を見越しての政策とみられています。
 
現時点において社会保険の「年収の壁」は106万円と130万円ですが、2025年にはこれが引き下げられる可能性があり、いくらになるのかはまだ分かりませんが、社会保険料の標準報酬月額の最低額が5万8000円であることから、70万円ほどではないかと言われています。
2025年からいきなり扶養廃止は考えにくいので、年数をかけて段階的に行われると予想されますが、もし仮に年収の壁が70万円になった後も扶養でい続けるなら月6万円弱しか稼げないことになります。年収130万円の壁で働いていた人は収入が半減することになります。
 
年収を下げて扶養を維持するのか、年収の壁を越えて社会保険料を負担しても世帯所得を増やせるように働くか、選択を迫られる人も多いと思います。
私自身は、今こうして働いていることが楽しいので、あまりにも出勤を減らさないといけなくなるなら扶養を抜けて好きなだけ働ける方がいいなぁ。と感じました。




本日の発言者:宮澤
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