若沖展

谷税理士法人のためになる話「ためばな」。当事務所のスタッフが朝礼時にスピーチした「ためになる話」をご紹介しています。

2016年10月13日
ためばな

　蒸し暑さもいつの間にか過ぎ去って、秋らしいさわやかな気候に誘われて、かねてより楽しみにしていた伊藤若冲展に行ってきました。
　京都の錦小路の青物問屋に生まれた若冲は、今年生誕３００年ということで、メディアにも取り上げられ、５月に東京で行われた展示会には、人気の動植彩絵が一挙に集うということでお客さんが集まり、入場するのに４時間待ちになったとも聞いています。
　今回の京都展示は水墨画が中心で、そこまでの派手さは無いのですが、個人所有のものや海外のものも展示され、間近でゆっくりとみることができました。この中での個人的なお勧めは細見美術館所蔵の「糸瓜群虫図」と、「乗輿船」です。
　若冲は、その時代では初老と言われる４０歳から絵画に専念し、新しい技法を用いて数々の作品を作り出していったと言われています。また、その作品は写実的で、カメラのない江戸時代に、長期間じっくりと眺め、良く見て観察し描いていることは、代表的な鶏の絵の表情や動きの柔らかさ、面白さを見ても感じられます。
　なお、夜間ですが、錦の商店街ではシャッターに作品をプリントしたり、映像を投影したりもしています。ご興味のある方は、芸術の秋の一環として心の栄養を与えてみてください。