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谷税理士法人のためになる話「ためばな」。当事務所のスタッフが朝礼時にスピーチした「ためになる話」をご紹介しています。

NFT

最近話題のNFTについて調べてみました。
NFTとは「Non-Fungible Token(ノン-ファンジャブル トークン)」の頭文字を取ったもので、日本語で「非代替性トークン」という意味になります。この場合のトークンとはブロックチェーン技術を使用して発行した「暗号資産」の総称です。ブロックチェーン技術とは簡単にいうと、データの改ざんや不正利用が非常に困難で「安全にデータを記録できる技術」で仮想通貨に使用されているものです。つまりNFTとは「替えが効かない唯一無二であること」を「ブロックチェーン技術を利用して証明」する技術のことです。
 
このNFTによって今まで簡単にコピーができたデジタルデータの所有者を明確にして希少性を担保し資産価値をもたせることが出来るようになりました。
実際に昨年アメリカのアーティストのデジタルアートがオークションで75億円で落札されたり、Twitterの創業者のジャック・ドーシー氏本人の最初のツイートをトークン化したものが3億円で落札されたそうです。
2021年の全世界の市場規模は前年比の50倍の1.5兆円ともいわれており、今後さらに市場は大きくなっていく見込みだそうです。日本でもコインチェック、GMO、LINE、メルカリ、楽天などが参入あるいは参入予定となっており我々にとっても身近なものになっていくかもしれません。
 
さて、このNFT資産を実際に日本で売買した場合の課税関係ですが、現状明確化されていません。国税庁から公表されている「暗号資産に関する税務上の取り扱いについて」によると暗号資産の売買による収益は雑所得とすることになっていますが、あくまで仮想通貨を想定したものであり、定義上暗号資産であるNFT資産を税法上の暗号資産とみなすのは無理があります。現状は個別に譲渡所得か事業所得か雑所得かを判定する必要があるとのことです。またNFT資産はイーサリアムという仮想通貨で取引することが多いため、NFT資産を購入時に決済に使用したイーサリアムの差額収益が雑所得として課税されることにも注意が必要です。消費税に関しても同様で、仮想通貨取引は消費税非課税取引ですが、NFT取引は課税取引とすることが無難とのことです。
こういった税法が追いついていない新しいビジネスの相談に対して適切なアドバイスが出来るよう情報収集していこうとおもいます。




本日の発言者:大原
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